訪問診療

当院の特徴

訪問診療


高齢になるに伴い、お口の問題はさまざまに変化します。

審美や発音、咀嚼や姿勢と、歯や口腔が果たす役割を維持するためには、定期的なケアが必要です。

一方で、加齢によって手指の器用さは落ち、お口は乾き、筋肉は衰え、飲みこむ力が減少していきます。
ご自身で口腔清掃が難しくなると、歯周病の悪化やむし歯の多発、誤嚥性肺炎の発症が増えることが知られています。
8020の達成者が増え、歯が多く残る一方で、高齢者のむし歯、歯周病は急増しています。

日本老年歯科学会認定医が在籍する当院の訪問歯科は、
一般歯科治療だけでなく、口腔ケア、嚥下内視鏡による嚥下評価、摂食機能療法とリハビリを通じて、お口の機能を健康に保ち、経口摂取の可能性と健康寿命の延伸を目指しております。

口腔ケア実施した症例

■治療期間:約3ヶ月
■治療費用:約5,000円
■治療に伴うリスク・副作用:特になし

歯と歯の間に食べ物が詰まっていました。
歯みがきをすることがなく、歯肉は腫れて、歯石が付着していました。
口腔ケアを行い、清掃と口腔周囲筋のリハビリを行ったところ、唇の形や血色、頬のしわなどが減少、筋力が再び取り戻された症例です。
訪問歯科

術前

訪問歯科

術後

訪問歯科では、患者さんのご自宅や介護施設までお伺いして、歯科治療やメインテナンス(口腔ケア)を行います。
当院では、歯科医師、歯科衛生士、コーディネーターの3名体制を基本に、訪問歯科診療車でお伺いしています。

対象となるのは、
● ご高齢の方
● お体が不自由な方
など、歯科医院への通院が難しい方です。

専用の器具や材料を持ち込みますので、さながら歯科医院のような治療を受けることができます。

2017年の訪問歯科センター開設から、今まで多くの方のご自宅や施設に伺ってきております。
現在では訪問診療車が3台、東京、埼玉を毎日巡回しております。

口腔機能の重要性について

話す、食べる、飲みこむという口腔機能の維持は、安全な経口摂取だけでなく、社会的なコミュニケーションの質にも関わります。

社会的なコミュニケーションは、高齢者のQOL(生活の質)を左右します。
例えば、家族と同じ食事ができる場合とできない場合、食卓で味わう生活の質の違いは明らかです。
その際に交わす会話も、精神的な豊かさに関わるかもしれません。

通院が困難になった方への訪問歯科

● むし歯、歯周病の発症、進行抑制
● 唇、舌、頬など口腔周囲の筋力維持のためのリハビリテーション
● 安全な経口摂取を続けるための、飲みこみの検査
● 入れ歯の清掃、調整、管理
● 栄養摂取、体重、全身栄養状態の管理
● ご自身での歯ブラシや入れ歯の管理など、お口にまつわるセミナー(介護施設スタッフ、利用者向け)

口腔ケアを取り入れると発熱の発生者数、肺炎の発症者数、肺炎の死亡者数が有意に減少することが報告されていることから、通院が困難になった方たちに歯科治療やメインテナンス(口腔ケア)が必要なことは明らかです。

診療までの流れ

当クリニック受付または訪問歯科センターまで、訪問希望とお電話を頂き、症状やご要望をお知らせください。
介護保険サービス(居宅療養管理指導)や治療費の支払い方法について、担当者から説明に上がります。
契約書の締結をします。
初回から治療を希望されるか、無料歯科健診から始めるかは、症状によって決めることができます。
ご予約の日時にスタッフがお伺いします。


カウンセリング
歯科医師の診察の後、治療内容をご説明します。


治療開始
診療には歯科医師と歯科衛生士、訪問歯科コーディネーターがお伺いします。
寝たままや車いすのままでの受診が可能です。
症状により異なりますが、ご要望に沿って通常の外来受診と同じ治療が行なえます。

訪問歯科でできること

● むし歯の治療(つめる、かぶせる、神経の治療)
● 歯周病治療(歯石除去、プラーク除去、ブラッシングを含むPMTC)
● 揺れている歯の抜去などの口腔外科
● 口腔リハビリテーション
● 嚥下内視鏡検査
● 食事の形態、姿勢、体位の助言
● 入れ歯の作成、調整、修理
● レントゲン撮影
● 口腔機能低下症の検査(舌圧、オーラルディアドコキネシス)

訪問歯科の費用負担

歯科訪問診療は「医療保険」と「介護保険」が利用いただけます。

1回あたりのお支払い 

①訪問料(医療保険)
訪問歯科診療料がかかります。クリニックから16キロ圏内の移動に交通費は必要ありません。

(居宅の場合)
1回につき:1,100円
※2割、3割負担の方は上記の2倍、3倍となります。

②居宅療養管理指導(介護保険)

(居宅の場合)
1回につき:879円
※2割、3割負担の方は上記の2倍、3倍となります。

③治療費(医療保険)

保険適用の為、治療にかかる金額は通院時とほぼ同額のものが多いです。


内視鏡検査による嚥下評価

嚥下内視鏡検査(飲みこみの状態)で、現在の食事を評価しました。

喉頭蓋(喉ぼとけの内側、気管と食道を隔てる部分)の内側にご飯粒が入っています。
いわゆる喉頭侵入という状態です。

このようなご飯粒がばらけてしまう場合、まとまりの良い状態(おかゆにする、あんかけにする)での調理を提案します。
訓練が可能であれば、息こらえ嚥下やハッフィングも有効です。
食後の咳払いは発声での確認も提案しました。



むせや喉のひっかかりなど、嚥下障害があると誤嚥性肺炎のリスクになります。

細菌の数を口腔ケアによって減らし、口腔内を清潔にしておくことはとても有効です。
あわせて、口腔内に刺激が入ることによって、唾液分泌や筋肉のストレッチ効果も期待できます。

入れ歯や歯の治療によって、食物を噛み砕きやすくすることが一般的な歯科治療の効果です。
ご自身の歯でも入れ歯でも、奥歯が咬み合っていることは体幹の保持安定に役立ちますし、食べ物を咬む力を保ち続けることにも繋がります。

歯で噛み砕かれた食塊を舌でのどの奥に送り込む動作を補助するための、舌接触補助床(PAP)の作成も行います。
舌の力が弱くなった方に有効です。

ご自身でトレーニングが可能であれば、舌の力は鍛えることができます。
ぺこぱんだや挙上訓練など、リハビリを行えます。


自分の口から食事を摂りつづけること

つまり経口摂取を続けていくことは、生きる楽しみの1つです。

胃瘻の造設によって主たる栄養摂取が経口でなくなったとしても、
食べ物を味わい、楽しむ、という本来の役目を果たし、生きる楽しみの1つとなれる可能性を模索しています。

東京科学大学(旧東京医科歯科大学)摂食嚥下リハビリテーション学分野出身の歯科医師が栄養指導、リハビリ、代償法の選択と提案いたします。

ご予約・お問い合わせ

090-1201-3343(直通 訪問歯科担当)
03-5935-7555
訪問歯科 診療時間 9:00~17:00

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